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高精度&高剛性・MRP接眼部(L)を装着した特別仕様鏡筒が+¥20,000(税別)でご選択頂けます
笠井トレーディング 鏡筒 Jscope-80S
純日本製の高精度な対物レンズを搭載した8cmF7屈折鏡筒セット。
シンプルな2枚玉アクロマートながら、眼視重点設計とハイレベルな研磨技術により、短焦点アクロマートの常識を完全に裏切る鋭い見え味を示します。グロッシーブラックフィニッシュの鏡筒やフードなど、鏡筒主要部にも精緻で丁寧な仕上げの日本製を採用。360゜回転可能な接眼部には極めて軽いタッチで繊細な合焦操作が可能な2インチ規格GS社製屈折用マイクロフォーカス接眼部を搭載。長光路アクセサリー類の使用を可能にする最大145mmのロングバックフォーカスも確保しています。鏡筒下部には大小のカメラネジ穴を3ヶ所設けた架台取付台座が装備されており、カメラ三脚やビデオ三脚にそのまま搭載できるほか、各種架台用プレートやアリガタ金具等も装着可能。全長54.5cm、重量1.8kgの小型軽量鏡筒はどこにでも簡単に持ち運べ、いつでもシャープな像質を存分に堪能できます。
主な特長
■開発コンセプト
1970~80年代には、日本製望遠鏡が世界中の天文市場を席巻していました。しかし1990年代以降、徐々に外国製品にシェアを奪われるようになり、更に2000年代以降は中国製品の台頭も著しく、苛烈な価格競争によって、多くの日本の望遠鏡関連メーカーは、廃業、もしくは外国製OEMへの転換を余儀なくせざるを得なくなってしまいました。しかしながら、その技術力の高さによって命脈を保ち続けた稀有なメーカーもいくつか存在します。岩手県花巻市に本社を置く久保田光学がその代表例でしょう。弊社がまだ輸出専業だった1990年代初頭、同社のレンズを搭載した、同じく岩手県花巻市の大一光学の製造による8cm屈折鏡筒を輸出販売していた頃から、久保田光学製レンズのずば抜けた高性能には常々感服していました。しかし当時の鏡筒はかなり旧式で、例えば2インチ規格の接眼部品の使用を前提とした設計になっていないため、製品仕様の面で時代遅れの感が否めず、更にその後の安価な中国製品の普及や円高による価格競争力の低下などにより、弊社も同社製品の取扱を一旦終了した、という経緯があります。
時は流れ、2020年代に入ってからは様相が一変しました。原材料費や人件費の高騰、そして円安の影響も加わり、海外製品の価格は大幅に上昇しています。その一方で、品質と性能の高さに裏打ちされた日本製品への評価や希少価値は再び高まってきています。この「メイドインジャパンの復権(A revival of "Made-in-Japan")」という時代の潮流に寄与すべく、かつて深い感銘を受けた日本製の超高性能レンズを搭載した屈折鏡筒を日本国内で作ろう、という思いが、Jscope開発の端緒でした。
対物レンズはもちろん、その他の主要部品も可能な限り日本製で賄い、製造や組立も全て日本国内で行なう、というのが大前提です。接眼部を除く本体部分は、全て大一光学で製造・組立が行なわれています。唯一、接眼部だけは、2インチ対応など近年の需要を十分満たせる部品が日本製では見当たらないため、弊社のロングセラー製品で、性能・機能共に信頼がおける台湾・GS社製の屈折用マイクロフォーカス接眼部を採用し、その組込や検査調整も含め、最終組立作業は笠井トレーディング内で行なわれています。こうして完成したのがJscope-80S/80Lです。
■光学系
久保田光学の製造による2枚玉分離式・フラウンフォーファー型アクロマート8cmF15対物レンズを搭載。4面にHTMフルマルチコートが施されており、実に99.8%以上の高い透過率を達成しています。長焦点アクロマートの安定した設計により、色収差・球面収差補正は非常に良好。加えて、久保田光学の丁寧で精緻な研磨技術により、極めて高精度かつ滑らかな光学面に仕上がっており、文句の付けどころの無い最高の像質を示します。200-250倍を越える過剰倍率でも像の乱れは感じられず、高い透過率と相まって、単にシャープでクリアなだけでなく、特に惑星面などは、実に階調豊かな美しい像質が得られます。まさしく「メイドインジャパンのプライド」を体現したような、究極の性能を誇るプレミアムな対物レンズであり、笠井があえて本製品の開発に踏み切った最大の理由も、このレンズの持つ高いポテンシャルに魅了されたからに外なりません。 |
■接眼部
CNC切削加工による高精度な2インチ大型接眼部(屈折用マイクロフォーカス接眼部)を採用。減速比1:10のマイクロフォーカス機構の標準装備により、非常にスムーズでバックラッシュの無い繊細な合焦タッチが得られ、高倍率使用時のシビアなピント位置を逃しません。ドローチューブ上部には各種計測等に便利なスケールも標準装備。付属の31.7mm変換アダプターには48mmフィルターネジ完備。2インチ&31.7mmアイピースストッパーには真鍮リング締付式を採用。フォーカスストッパーも完備しており、2インチ天頂ミラーなど重いアクセサリー等を装着した時のスリップ対策も万全です。145mmの長大なバックフォーカスと80mmのストロークにより、長いバックフォーカスを必要とする各種アクセサリー類の併用にも広く対応しています。筐体上部にはファインダー脚台座も装備しており、GS・ビクセン・SYNTA互換のファインダー脚等が装着可能です。
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■鏡筒&対物フード
鏡筒及び対物フードはグロッシーホワイトフィニッシュの軽量かつ堅牢なアルミ合金素材を採用。鏡筒内部には的確な遮光バッフル群が配置されており、更に非常に丁寧な黒色マット塗装が施されているため、迷光を効果的に遮断して像面コントラストの向上に大きく寄与しています。対物レンズセルは非常に肉厚のあるアルミ合金製。繊細な対物レンズを確実に保持できます。そして鏡筒側面には、対物レンズの光学スペックと共に、日本製であることを保証する大一光学のエンブレムが貼付されています。 |
■鏡筒バンド&アリガタ金具
頑丈かつ軽量な鏡筒バンドとL335mm標準規格アリガタ金具が標準付属。あえて長尺のアリガタ金具を採用することにより、細長い鏡筒を架台に搭載した際の微振動防止に寄与しています。ビクセン他多くのメーカーに採用されている標準規格幅を踏襲しているため、国内外の様々な架台にそのまま搭載可能です。更にタカハシ互換の架台取付穴(M8×2用/35mm幅)も設けられており、同規格の架台に直接ネジ止めすることも可能。広範な互換性が確保されています |
■光軸
精密に加工された丈夫な鏡筒と、光軸が非常に狂いにくいセル構造を採用しており、更に光軸は弊社で1台1台正確に合わせて出荷しますので、ユーザーによる再調整の必要は全くありません。通常の使用状態において光軸が狂う心配は皆無であり、完全にメンテナンスフリーでお使い頂けます。
■総合適性
かつてのニコンやミザール等の名品を列挙するまでもなく、8cmF15屈折は1970年代のトップエンド機であり、多くの天文愛好家(特に天文少年)達の憧れの存在でした。本機はまさに、かつての秀逸なスペックを踏襲し、更にHTMフルマルチコーティングや2インチ大型接眼部の採用など、時代にマッチした新仕様を追加した「21世紀型復刻版」とでも言える存在です。そして何より、久保田光学の丁寧で精緻な研磨技術により製造された高精度な対物レンズの搭載により、他のどの望遠鏡でも味わえないリッチで美しい像質を堪能することができます。もちろん、長焦点レンズの安定した性能を生かした月・惑星・二重星等の高倍率観測には最適ですが、2インチ大型接眼部の標準装備と十分なバックフォーカスにより、2インチ天頂ミラー+超広角2インチアイピースを用いた低倍率・広視野でのDEEP-SKY観望にもフルに対応可能です。大半の部品が日本製で、かつ組立も全て日本国内で行なわれているため、特段コストパフォーマンスに優れているわけではありませんが、それでも「本物の良品」を求める方には、笠井が盤石の自身を持ってお勧めできる逸品です。
有効径 | 80mm |
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焦点距離 | 560mm |
口径比 | F7 |
鏡筒径 | 83mm |
鏡筒長 | 545mm |
鏡筒重量 | 1.8kg |
合焦機構 | 屈折用マイクロフォーカス接眼部 2インチデュアルスピード・クレイフォード (1:10マイクロフォーカス機構&フォーカスストッパー付 / 31.7mm変換アダプター付) |
接眼部規格 | 2インチ - 31.7mm |
その他の機構 | 接眼部360゜回転機構 / ファインダー脚台座付 架台取付用台座(1/4"ネジ穴×2+3/8"ネジ穴×1)付 |
付属品 | 鏡筒バンド+L335mm標準規格アリガタ金具 |