Vixen(ビクセン) 赤道儀・架台 AXD2赤道儀WL
機械的強度の確保で最大搭載重量30kg!
AXD2赤道儀WLでは強度の要となる赤経軸シャフトおよび赤緯軸シャフトに径50mmの超々ジュラルミン材を採用。
軽量ながら最大搭載重量30kgを支える高強度を確保しました。
「超々ジュラルミン材」は、アルミニウム合金の中で最高の強度を持つ合金材。
高強度かつ軽量な材質である「チタン材(※1)」に比べ、機械的強度(引張強度)が上回るにも関わらず、比重(g/cm3)は約38%と軽い材料のため、航空機にも採用されています。
※1:純チタン材(JIS2種)
主な特長
■洗練されたシルエット。フラッグシップを使う悦
び 天体望遠鏡を載せ、星の動きを正確に追尾する・・・。赤道儀が実現するべきことは実にシンプルで分かりやすいものです。 しかし、それだけでは足りない。機械に人が歩み寄るのではなく、より多くの人が使うことを考えた扱いやすい操作性、私たちが使う道具としての使いやすさ、信頼性を追求することが最も大切です。星空を求める厳しい審美眼にかなう赤道儀。目指したのは、高機能・高精度・堅牢性、信頼性はもちろんのこと、内面からにじみ出る美しさでもありました。
高精細デジタル映像対応!高性能光学系を高精度追尾で圧倒的なパフォーマンスを実現! デジタルカメラやCMOSカメラ、写真鏡筒の更なる技術向上により、天体写真もこれまで以上に高品質が求められるようになりました。 そこで、AXD2赤道儀では加工から組立、検査に至るまで多岐に渡る生産工程を見直すことでAXD赤道儀の精度をさらに向上、より確実な追尾を実現しました。
最新型であるAXD2赤道儀WLに至るまで継承されるAXDシリーズのDNA。精度・高剛性・操作性に基づく高い信頼性は、初心者からベテラン天体写真家まで、時代に合わせたすべての天文ファンのニーズに確実にお応えします。
■ケーブルレスで快適な天体ナビゲーション
アプリ「STAR BOOK Wireless」(無料)では、星図を確認しながら見たい天体をタップするだけで自動的に視野に導入、追尾が始まり、天体ナビゲーションなどの機能をケーブルレスで快適にお楽しみいただけます。
■高精度追尾を支える大型・高精度ウォームホイール
AXD2赤道儀WLは赤経ウォームホイールにφ135mmの大型ウォームホイールを採用、さらに270枚という十分な歯数を設けることでギアの歯1枚に対する精度誤差を排除、高剛性かつ極めて高い追尾精度を実現しています。
■21個のベアリングを使用
AXD2赤道儀WLでは赤経赤緯軸およびウォーム軸受けなど主要部に21個ものベアリングを効果的に使用。滑らかでストレスのない動きを実現しました。
■マイクロステップ制御による高精度パルスモーター
「滑らかな動作、高レスポンス」を求めるお客様のニーズにお応えし、AXD2赤道儀WLでは極めて滑らかな動きを実現するとともに、高いレスポンスを可能にするために、赤経・赤緯両軸とも2相ハイブリッドパルスモーターを採用しています。
ダイナミックレンジの広いマイクロステップ駆動制御の採用により、最高800倍速(対恒星時)の高速導入と低速時の高レスポンスを両立。
低速から高速まで、滑らかで安定した動作が得られます。恒星時駆動では約400PPS(1秒間に400パルス)という高速パルスにより、振動が少なくスムーズに追尾できます。
また、最適な基盤回路とプログラムの工夫により高トルクながら低消費電力を実現しています。
■低バックラッシュ
星の追尾という極めてゆっくりとした回転速度に対応するため、赤道儀ではモーターの回転を減速する減速ギアヘッドを搭載しています。
減速ギアヘッドは複数の歯車を経由することで機械的にモーターの回転速度を減速する機構ですが、歯車が多いほどバックラッシュ(歯車で発生する機械的な遊び)の原因となり追尾精度に影響します。
そこで、AXD2赤道儀WLは低速から高速までモーター単体で精密に制御できるマイクロステップ駆動制御を採用し、減速ギアヘッドの歯車の数の削減に成功。
より少ない3枚の平ギアによりウォームホイールに力を伝達しています。またギア間も精密調整することで遊びを極力抑え、極めて優れた低バックラッシュを実現しています。
■追尾精度±2.8秒角以内、究極のピリオディックモーション補正システム「V-PEC」
赤道儀(追尾モーター)は天体を正確に追尾する装置ですが、追尾中に星などを強拡大して見ると、一定周期で星が視野を非常にゆっくりと追尾方向に往復運動しているのが見られることがあります。
この現象をPM(Periodic Motion)といいます。これは、赤道儀がギアで駆動しているために起こるもので、機械的に避けることができません。
この現象を電気的に修正する機能をPEC(Periodic Error Correction)といいます。AXD2赤道儀WLでは、PECをあらかじめ赤道儀本体に記憶する
V-PEC(Vixen - Permanent Periodic Error Correction)を搭載。
工場生産時に赤道儀1台ずつ、高分解能PM(Periodic Motion)測定器を用いてウォームホイールの30度ごとに合計12点のPMを実測、このデータを元に最も効果的な補正値を算出し、赤道儀1台ごとに「赤道儀本体」の不揮発メモリーとして記憶させています。
通常PECはユーザー様ご自身の手でPMを測定、「コントローラー」に補正データを記録することで機能します。
これに対し、AXD2赤道儀WLでは動作する際、あらかじめ赤道儀本体に記憶されたV-PECが自動的に作動。ユーザーがPECを記録しなくても追尾精度±2.8秒角以内という高精度追尾が得られます。
■力学に基づく合理性:ウェイトレス構造(モーメント荷重の低減)
モーターやウォーム軸、赤緯ウォームホイールなど重さを担う主要パーツをウェイト側に集約、また不動点から筒受け(機器を搭載する箇所)までの距離を短くすることで力学的に有利な構造を採用。
より少ないウェイトで搭載機器との重量バランスを取ることができます。搭載機器の重量によってはウェイトレスも可能です。
■「White & Silver」を基調とした、洗練された「Color & Design」
清楚で上品なイメージの「White」と、精密さ・高級感を意識した「Silver」をコンセプトに、フラッグシップとして精悍なデザインにまとめています。
■こだわりの目盛環
デザイン性と実用性を兼ね備えた目盛環。上品なシルバーメタリックアルマイト処理を施し、ホワイトボディにアクセントとして引き立ちます。
また、赤経、赤緯各目盛環にはバーニャを標準装備。
赤経:1m(時角)単位
赤緯:10’ (約0.167°)単位
の精度まで読み取ることができます。優れたデザイン性だけではなく実用性も兼備しています。
■伸縮式ウェイト軸
ウェイト軸には耐蝕性に優れるステンレス素材を使用。赤道儀本体に収納される伸縮式のため、スピーディなセッティングが可能です。
太さ25mm、旧製品ニューアトラクス赤道儀のウェイトと互換性があります。
■配線の簡略化
赤道儀の電子回路を1箇所に集約させることにより配線の簡略化に成功。
より安全で信頼性の高い電子回路を装備しています。
■扱いやすい極軸望遠鏡PF-LII
5倍20mmの極軸望遠鏡PF-LIIを内蔵。倍率を5倍とすることで視野を広く取り、北半球は北極星と近隣の星2つ(計3つ)、南半球は八分儀座にある特徴的な星3つを目安に用いた極軸合わせに対応します(歳差補正対応)。
自動消灯式暗視野照明内蔵で視認性にも優れ、3分角以内の精度でスムーズに極軸を合わせることができます。
■多彩な鏡筒、機器を搭載可能
筒受けには豊富な取付けネジ穴を採用。弊社製鏡筒、パーツはもちろん、他社製機器搭載を意識したネジ穴を装備しています。(※2)
汎用ネジM8用×8
汎用ネジ5/16インチ×4
※2:他社製機器の搭載につきましては寸法をご確認のうえ、搭載する機器説明書にてご確認ください。
「プレートホルダーSX(別売)」併用でアリミゾ式にもできます。
■安定した観測を支える「専用大型三脚」
専用三脚(AXD-TR102)が安定した観測を実現します。三脚架台と脚のつなぎ目は、脚側に設けた耳軸を挟み込むねじれ剛性の高い構造を採用。
更にパイプ径を大型55mmに設計することで十分な強度を確保、より安定した観測を実現します。
■5年間保証
取扱説明書に則った正しい使い方で、お買い上げの日から5年以内に故障等が起きた場合には無償にて修理いたします。 (電子機器は1年間保証)
赤経微動 | ウォームホイールによる全周微動、φ135mm・歯数270山、材質:真鍮 |
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赤緯微動 | ウォームホイールによる全周微動、φ108mm・歯数216山、材質:真鍮 |
ウォーム軸 | φ14.5mm・材質:真鍮 |
赤経軸 | φ50mm・材質:超々ジュラルミン |
赤緯軸 | φ50mm・材質:超々ジュラルミン |
ベアリング数 | 21個 |
ウェイト軸 | φ25mm・本体収納式・ステンレス製 |
赤経座標表示 | 赤経目盛環1目盛10m(時角) バーニャにより1m(時角)単位で読取り可 |
赤緯座標表示 | 赤緯目盛環1目盛2° バーニャにより10′(約0.167°)まで読取り可 |
極軸望遠鏡 | 5倍20mm・実視界10° 自動消灯式明視野照明内蔵(8段階調光付) 据付精度約3分角以内 |
電源 | CR2032電池×1個(モニター電池付属) |
スケール | 3星導入式 ・北半球:北極星 δUMi 51Cep ・南半球:σOct τOct χOct |
歳差補正付 | ~2040年 |
極軸設定傾斜角範囲 | 高度0~70°(微動範囲±15°) 目盛2°単位 3段階使用可(高・中・低緯度) |
極軸設定方位微動 | ダブルスクリュー式(ツマミ付) 微動範囲:約±7°(ツマミ1回転約1°) |
極軸設定高度微動 | ダブルスクリュー式(トンボネジ付) ネジ1回転約0.5° |
駆動 | パルスモーター駆動 マイクロステップレート約400pps(恒星時運転) |
自動導入・追尾 | ワイヤレスユニット+スマートフォン(専用アプリ) による自動導入、高精度追尾、最高約800倍速(対恒星時) |
搭載可能重量 | 約2.7~30kg (モーメント荷重67.5~750kg・cm:不動点から25mの場合) |
コントローラ―接続端子 | D-SUB 9 PIN オス |
電源端子 | DC12V EIAJ RC5320A Class4 統一規格(センタープラス) |
動作電圧・消費電流 | 赤道儀本体+ワイヤレスユニット:DC12V・0.3~2.0A(標準約15kg搭載時)・0.4~2.2A(約30kg搭載時:最大搭載) 電源別売 |
ウエイト | 1.5kg×1個・7kg×1個 |
附属品 | カラー星空ガイドブック、シガーソケット用電源コードSX用 |
商品サイズ W×D×H | 463×152×465mm |
本体重量 | 約25kg(ウェイト別) |