タカハシ(高橋製作所) 天体望遠鏡パーツ:エクステンダー オルソエクステンダー2×<KA00830>
高倍率天体観測の”新時代”を拓く オルソエクステンダー
オルソエクステンダーは中心像をそのままに拡大するよう設計されたタカハシの新製品です。 中心の収差が良好に補正されている光学系に取り付ければ、望遠鏡本体の結像性能を損なうことなく、最良な状態を維持したままの拡大像をとらえることができます。ラインナップは「オルソエクステンダー2×」、「オルソエクステンダー4×」の全2種類となっています
■月の全形撮影、系外星雲の撮影に最適なエクステンダー
オルソエクステンダー2×は月の全形撮影などの用途を想定しています。 F5 以上の収差の少ない機種での使用を推奨しており、月の全形撮影や系外星雲などの小天体の撮影向けに設計されています。 星雲の撮影時には、中心像以外に周辺部の星像も気になりますが、オルソエクステンダーはイメージサークルφ20~30mmの範囲内であれば、周辺部まで良質な星像を維持したまま拡大できるため、系外星雲の撮影にも問題なく使用することができます。 更に、オルソエクステンダー2×,オルソエクステンダー4×共に、一部の機種で別売のエクステンダーやフラットナーとの併用も可能です。 TOAシリーズを例に挙げると、TOA-35フラットナーと併用することで直焦点時の周辺像を改善し、且つ拡大出来る為、星野撮影など観測の幅をより広げることができます。なおεシリーズで本製品をご使用の際には、推奨F値を超えているため別売のεエクステンダー1.5×が必要となりますが、本製品と併用することでε-160ED の場合では、コマ収差のない焦点距離 1600mm/F10 のニュートン式反射望遠鏡として使用できるようになります。
ε-160ED+εエクステンダー1.5×
+オルソエクステンダー2×
焦点距離 1600mm F/10
■オルソエクステンダー2×作例
M27 あれい状星雲
2024/05 撮影
[光学系] TOA-130NFB + TOA-35フラットナー + オルソエクステンダー2×
[フィルター] Optolng L-eXtremeフィルター
[カメラ] ZWO ASI6200MC Pro
-5℃ Gain100 1分×150枚 / 総露光時間2時間30分
■オルソエクステンダー適応表
■接続例と拡大倍率の計算方法
例 1:オルソエクステンダーとCMOカメラをM42で接続する場合
オルソエクステンダーを使用した際の拡大率は次の計算式で求められます。
●オルソエクステンダー2×:拡大率=1.27+0.0126×b(※)
●オルソエクステンダー4×:拡大率=2.02+0.0258×b(※)
(※)b(バックフォーカス)=
バリチューブ(大)+バリチューブ(小)+M42-31.7AD から撮像面
またはアイピース主点までの距離
・上図の例1において、A はカメラのフランジバック(FB)になります。
A(FB)が12.5mmである場合、
拡大率は、2.02+0.0258×(40+20+12.5)=3.89 倍となります。
例 2: オルソエクステンダーとアイピースや CMOS カメラを 31.7 スリーブで接続する場合
・CMOS カメラを 31.7 スリーブで取り付けた場合は、バリチューブの長さにカメラのフランジバックと M42-31.7AD のネジ部分(5mm)、カメラ本体のノーズピースの厚み(図では 1.5mm)を足した値が b(バックフォーカス)になります。
上記の図の FB を12.5mmとすると、b=20+40+5+1.5+12.5です。
拡大率は、2.02+0.0258×(20+40+5+1.5+12.5)で約4.06倍となります。
レンズ構成 | 1群2枚 |
---|---|
推奨拡大率 | 1.9~2.5倍 |
イメージサークル | φ20~30mm |
推奨機種(※) | F5~の光学系 |
鏡筒側取り付け | M43 P=0.75 |
カメラ側取り付け | M42 P=0.75/φ31.7mmスリーブ |
最大径×全長(突起含まず) | 46mm×103mm |
重量 | 未記載 |