ASI Studioを使って電視観望や天体撮影を楽しもう。

ASI Studioを使って電視観望や天体撮影を楽しもう。ASI Studioは、ZWO社が開発した、ASIカメラ用のアプリケーションです。操作方法がシンプルなので、初心者でも電視観望や天体撮影を楽しむことができ、簡単な画像処理も可能です。ASI Studioを使って、天文の世界を楽しんでみましょう。

ASI Studioの画面構成


ASI Studioを立ち上げると、上のようなダイアログボックスが表示されます。ボックス内には、5つの四角いアイコンが並んでいます。左の3つのアイコンは撮影用で、右の2つは撮影した画像を表示したり、画像処理したりするためのアプリです。




ASI Cap


ASI Capは、惑星撮影用のアプリケーションです。惑星撮影は、動画で撮影し、良好なフレームだけを取り出して一枚画像に仕上げる手法が現在の主流です。ASI Capは、カメラの動画撮影機能を活かせるレイアウトになっています。







ASI Img


ASI Imgは、天体撮影用のアプリです。DSO(Deep Sky Object)と呼ばれる、星雲や星団、遥か遠くの宇宙で輝く系外銀河を撮影するためのアプリケーションです。DSOは長時間露光で撮影するので、静止画撮影に向いた機能がまとめられています。







ASI Live


ASI Liveは、電視観望用のアプリです。電視観望は、短時間露光を積み重ね、肉眼では観望が難しい星雲や系外銀河などを画面に表示して楽しむ方法です。 電視観望は、カメラの感度(ゲイン)を目いっぱいまで上げて、ごく短時間で撮影するため、天体撮影に比べると1画像のクオリティは低くなりますが、リアルタイム感が魅力です。ASI Liveには、電視観望に必要なスタック(重ね合わせ)機能などが搭載されています。



電子観望にチャレンジ





ASI Fits View


ZWO社のASIカメラで撮影した画像は、画像劣化のないFit形式で保存されます。Fit形式は、天体撮影では一般的なファイル形式ですが、Photoshopをはじめとするデジカメ用ソフトでは開くことができません。ASI Fits Viewを使用すると、Fit形式のファイルを開いて、撮影画像を大きな画面で確認することができます。






ASI Deep Stack


天体は淡いため、星雲のコントラストを上げようとするとノイズが発生し、写真がざらついた印象になってしまいます。それを防ぐために、同じ構図で撮影した複数の写真を重ね合わせてSN比を向上させるのですが、その重ね合わせを自動で行ってくれるのが、ASI Deep Stackです。ダークやフラット補正も可能です。







レビュー著者
吉田 隆行氏  ホームページ「天体写真の世界」
1990年代から銀塩写真でフォトコンテストに名を馳せるようになり、デジタルカメラの時代になってはNHK教育テレビの番組講座や大手カメラメーカーの技術監修を行うなど天体写真家として第一人者。天体望遠鏡を用いた星雲の直焦点撮影はもちろんのこと星景写真から惑星まで広範な撮影技法・撮影対象を網羅。天体撮影機材が銀塩写真からデジタルへと変遷し手法も様変わりする中、自身のホームページで新たな撮影技術を惜しげもなく公開し天体写真趣味の発展に大きく貢献した。弊社HP内では製品テストや、新製品レビュー・撮影ノウハウ記事などの執筆を担当している。




カメラのドライバーやソフトウェアをカメラ付属のCD-ROMやZWO社のWebサイトからダウンロードしましょう。




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