2019 お正月の観測ガイド
年末年始は企業や工場の多くが操業を停めますので光害が減り、澄んだ空気に恵まれます。
しかも2018-2019年の年末年始は、1月6日の新月へ向かう絶好の「新月期」にあたります。
光害にも月明かりにも邪魔をされず、天体観測・天体撮影を楽しめる大チャンスとなりますので
観測計画や機材準備を整えて、万全の体制で年末年始をお迎えください。
市街地や都市近郊でも普段より条件良く観測できますので「一家揃ってご自宅観測」も良いですね!
12月12日に近日点を通過し、12月16日にはおうし座のプレアデス星団の近傍で輝きながら地球最接近を果たした46Pウィルタネン彗星。最接近日に次ぐ観測好機とされる1月上旬の新月期には、もうぎょしゃ座を超えておおぐま座へと向かっています。最接近時は地球軌道すれすれで衝の位置となり、大きな光芒でエメラルドグリーンに輝きましたがテイルはあまり観測できませんでした。 1月の新月期には減光するもののすこし尾が出てくるのではないかとの期待もされています!尾を捉えるにはFS60CBやε-130Dなど明るくシャープな鏡筒での直焦点撮影が最適です。
※イメージはステラナビゲータで作成しました。
8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群、1月のしぶんぎ座流星群の3つが、「三大流星群」と呼ばれています。
近年はペルセ群・ふたご群に比べると流れる流星が暗いことが多く、注目されにくい「しぶんぎ座流星群」ですが、今回は月齢27.8と観測条件が絶好です! 過去には大出現を見せた実績もあり、いつまた活発化するかわかりません。ここのところ注目度が低い分お写真の作例が少なめですので、撮影派にとっては狙い目のターゲットだとも言えます。 おおぐま・こぐまなど北の星座が輝く空に流れる流星群をお楽しみください。撮影にはSWAT-310やAP-WM赤道儀などのポータブル赤道儀がおすすめです。-
※イメージはステラナビゲータで作成しました。
この時期夜明けの東の空に強烈に輝く星が、「明けの明星」とも呼ばれる金星です。1/6には最も観測条件が良くなる西方最大離角となります。薄明開始前から20度以上の高度があり、高く、明るい金星が見られます。金星の東にある次に明るい星は木星です。ポルタII-ED80SF-EDセットなどの天体望遠鏡セットで強拡大すれば金星が面積を持った惑星であり、この時にはまるで半月の様にかけた様子であることを観測することができます。 -
※イメージはステラナビゲータで作成しました。
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午前8:30ごろからおよそ3時間にわたって、太陽の一部が月に隠される「部分日食」が観測できます。北へ行くほど大きな食となり、最大、札幌42.3%、新潟33.2%、東京29.9%、名古屋27.4%、大阪25.6%、高知22.3%、福岡20.0%、鹿児島16.7%、那覇6.2%の食分となります。 バーダーアストロソーラーフィルタなどで安全に減光して観測してください。
※イメージはステラナビゲータで作成しました。
難易度: 易 ★☆☆☆☆ | 難易度: やや易 ★★☆☆☆ | |
難易度: 並 ★★★☆☆ | 難易度: やや難 ★★★★☆ | 難易度: 難 ★★★★★ |