夏の観測ガイド

夏の観測ガイド



夏の夜空には、はくちょう座あれい星雲・こと座リング星雲といった輝度の高い惑星状星雲、ヘルクレス座M13のように大きな球状星団、いて座に明るく広がる三裂星雲/干潟星雲など、眼視・撮影ともに挑戦しやすい星雲星団が多数存在します。

星雲や星団なんて難しくてわからない、という場合は「夏の大三角」(=はくちょう座デネブ・こと座ベガ・わし座アルタイル)を見つけることから始めてみましょう。主要な恒星が複数把握できれば、それらの位置関係との対比で星座アプリや自動導入望遠鏡を頼りに星雲や星団にたどり着くことができます。

日本から観測する場合に高度が低くて夏の短い間しか観測できない星座として、さそり座があります。さそり座アンタレスの高度は東京や大阪では南中時すら30度に届きません。南中時刻は6月で24時ごろ、7月で22時頃、8月で20時ごろです。

8月の20時と言えば地域によっては薄明がまだ終わっていない時間ですので空がすっかり暗くなってからだと子午線の西側に傾きつつある姿を観測することになり、あっという間に沈むなぁとお感じになるかもしれません。

梅雨が明けたら南に光害が少なく空の開けた場所へ遠征し、ひと時の夏の風物詩をお愉しみ頂ければと思います。


ステラナビゲーターVer.11で作成


そのほかの夏の風物詩と言えばペルセウス座流星群が挙げられます。

周期133年のスイフト・タットル彗星を母天体とし毎年8月12日~13日ごろ極大を迎えます。
前回1992年の彗星回帰から少し年数が経ってしまい近年では流星出現数が減少傾向にある群ではありますが、時期がお盆のお休み期間に該当すること、例年好天に恵まれる場合が多いこと、夏の天の川を併せて観測または撮影できることなどから人気があります。

望遠鏡がなくてもカメラ(と赤道儀)を用意すれば意外と簡単に ”夏の天の川と流星群” という強いテーマ性を持つ星景写真に挑戦できてしまいますので、未経験者の方の天体写真デビューのきっかけとしても好適です。








惑星を撮ってみよう 初めての望遠鏡購入ガイド

満天の星空の下、天体観測をお楽しみください!!




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